顎関節症
顎関節症とは
顎関節症とは、口を開こうとするときに顎の関節や顎を動かす筋肉が痛くなる症状です。また、口を十分に大きく開けられない状態も顎関節症の症状です。耳の辺りが痛いけど耳鼻科では異常なしと言われた。或いは、朝顎が痛くて目が覚めた。朝口を開ける時にバリバリっとした感じがするなどの症状は顎関節症です。
顎関節症の原因はさまざまです。食いしばりなどで顎が痛くの軟骨がずれてしまったり、引っ掛かって動けなくなってしまったり、あるいは靭帯が伸びてしまって顎が動かせなくなるような場合もあります。顎関節症を発症する年代は幅広く、20代前からの若い人もいます。
食いしばりや歯ぎしりなど、強く噛むということは、噛むことで上下の歯にヒビを入れたり、擦って歯が削れたりと歯を傷めるだけでなく、噛むことで下顎の骨を不必要に側頭骨に押し付けてしまします。しかし、耳の辺りの側頭骨には比較的太い神経や血管が通っていて、そこを終始無理に圧迫することになります。特に無意識下の睡眠時には噛む力は起きている時の数倍と言われています。ですので、就寝時の食いしばり、歯ぎしりは要注意です。
顎関節所の症状
顎関節症の前触れは、顎を開け閉めすると「カク、カク」と音がすることです。また、顎を開けると「ガクッ」と衝撃を感じるのも顎関節症の症状です。
しかし、顎の開け閉めをつかさどる筋肉の緊張が蓄積すると、次第にハンバーガーを食べる程度の口の開きでも、苦痛を感じるようになります。カク、カクと顎から音がしたり、ガクッと衝撃を感じるようになったら、痛みが生じる前に早めに診察を受けることをおすすすめします。
顎関節症治療について
顎関節症の治療としては、まず現在の状態以上に顎を痛めないことに努めます。そして、顎関節症によって口が開かなくなった人には、口を開けやすくなるようなトレーニングを行います。また、顎の関節の負担を減らすためにマウスピースを入れたりもします。
睡眠時無呼吸症候群の診断が出ている患者さまに対しては、マウスピースの作製、睡眠時無呼吸症候群を計測するウォッチパット(簡易型の心電図)の貸し出しなどが可能です。
当クリニックのドクターは、かつて口腔外科に在籍。顎関節症の治療経験が豊富ですので、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。
顎関節症の
セルフチェックと
ストレッチ
顎関節症のセルフチェック
大人なら、口を開けようとしたときに「指2本分」しか開かない場合は、顎関節症の危険があります。「指4本分以上」開けられるのであれば、顎関節症の疑いはないでしょう。
また、朝起きたときに肩こりを自覚するようなことはありませんか?それも顎関節症の典型的な症状のひとつですので注意しましょう。
顎関節症のストレッチ
当クリニックでは、顎関節症の患者さまに渡すストレッチ用のパンフレットを用意しています。そのほか生活習慣に関する指導として、日常生活では以下のことにご注意ください。
- うつ伏せなどで顎に負担をかけるような寝方をしないこと
- 日中も食いしばりや歯ぎしりをしていないか注意すること
- 意識的に上歯と下歯の間に隙間をつくる
- お風呂で顎の筋肉をマッサージする